2021年2月20日

【改悪?】オリンピックの陰で入管法改正

2021年2月19日、首相の息子の接待問題や女性蔑視発言でのオリンピック委員会会長の交代劇の影に隠れて内閣で、

国外退去処分の手続きが進められている外国人のうち、逃亡のおそれが低いなどの条件を満たす人は、退去するまでの間、親族などのもとで生活することを認める出入国管理法などの改正案が決定されました。

これから国会で話し合われることになります

 

この改正は、不法滞在などで国外退去処分を受けた外国人を長期勾留して社会から隔離してきた日本のやり方に対する海外からのバッシングを受けての待遇改善だと思われます。

 

 

国連からも非難される日本の不法滞在者のとりあつかい

日本では難民申請者のうち1%ほどしか難民を受け入れておらず、また難民認定の申請中は強制送還されないという法律があるために、日本に滞在していたい入国許可のない99%の外国人は入国管理局の収容施設に放り込まれて、ずっと難民申請を繰り返すようになります。

帰る場所のない外国人は通る見込みがなくても(帰りたくないので)難民申請を出し続けますし、
入国管理局はずっと続く収容生活をつらいものにして、外国人たちが難民申請を出し続けることをやめて自主的に帰国することを望みます。

そういう状況なので2年も3年も収容されることになって、精神を病んで自傷行為をしたり自殺したり、病気になったときに満足な治療が受けられなかったりでつらい目にあっています。

 

ところで今回の改正内容は多くのメディアの報道するところによると

・逃亡のおそれが低いなど一定の条件を満たす人は、これまでのように施設には収容せず、親族や支援者などのもとで生活することを認める。
・退去処分を受けたあと自費で出国した場合には、原則5年間禁じられている再入国までの期間を1年に短縮することを可能にする(から出国してください)。

など、外国人収容者の待遇改善されるポイントを大きく取り上げていますが、

・退去拒否したら刑事罰を科す。
・難民申請中でも自分の国に送還できるようにする(難民条約違反になるかも?)。

というように、難民申請者にとっては厳しい改正点もあります。

人それぞれの価値観でこのニュースの見え方は全く違うかと思います。

ある人から見たら「日本には日本の法があるし、そもそも不法滞在なんだから変に粘らないで帰れよ」

となりますし、

別の人には「帰るがないから難民なんだし、それを帰れなんて日本政府は非人道的、全く自由を認めないのも人権侵害」

に見えます。
これはどっちかが正しくてどっちかが間違いというわけではなくて、色んな人がいる収容者のどの層を思い浮かべるかが違うので意見が別れるのでしょう。

 

 

収容所にはどんな人が収容されているの?

日本に滞在する許可がないのに滞在しちゃってる外国の方、つまり「不法滞在者」と聞くと、どんなイメージがありますでしょうか?

私は安アパートのワンルームに5人くらいで住んでいて、窃盗などの犯罪で生計を立てている東南アジア人を思い浮かべました。

 

大体の人は同じような想像をしたのではないかと思います。

なるほど確かにそういう人を思い浮かべるならば「日本には日本の法があるし、そもそも不法滞在なんだから変に粘らないで帰れよ」と思ってしまいますよね。

 

しかし入国管理局の資料によると、毎年退去強制を命じられた外国人の9割は自費で日本から出国しています。

つまり現在収容されている人たちは絶対に帰れない事情があったりそもそも帰る先がない人たちな訳です。

 

母国に帰ると命の危険がある人(難民)、

日本で結婚して子供を育てていたので子供が母国語を喋れず、子供のためにも日本に残るしかない人

 

など情状酌量の余地があります。

 

 

なんで色んなところから非難されるのに長期間の収容をやってるの?

しかしなんで国際的に非難されているのに日本は外国人の長期収容を続けているのでしょうか?

かつて不法滞在者で難民申請中であっても外である程度自由にできる時代があったのですが、それを利用して

 

短期の観光ビザなどでやってきて難民申請を繰り返しながら日本で働く出稼ぎスタイル

 

で脱法滞在する外国人がとても多くなったために厳しくなって、難民申請間も収容されるようになったという経緯があります。

けして外国人に嫌がらせしたいからこんな制度になったわけではないです。

 

 

じゃあ国境をオープンにして難民をたくさん受け入れた国はどうなっているの?

日本が少子高齢化で世界の最先端をいくように、移民や不法滞在でおこる問題はEUを作って国境をガバガバに開いたヨーロッパから学ぶことができます。

 

・2015年から始まった難民危機でドイツを筆頭に積極的に難民を受け入れた地域では犯罪発生率は上昇。

・フランスではイスラムの人が教師の首を切り落とすなど文化の違いから痛ましい事件が発生。

・各地でテロが起こり、各国民が積み立ててきた社会保障費は難民のために使われる。

・難民と労働者間で仕事の取り合いになって労働条件が悪くなる。

・安くよく働く難民労働者のおかげで経済が活性化する。

 

つまり低所得者層にとっては難民はライバルになるので生活はより厳しく、高所得者にとっては安くで色んなサービスが受けられるようになる。会社経営者は安い労働力を手に入れてハッピー。

 

ということになります。社会の格差は広がります。

生活を脅かされることない高所得者層は道徳的な立場から難民の受け入れを進め、現場では低所得者が難民と仕事を奪い合う。

その上移民が安くよく働くのは一代までで、二代目からはその国で生まれた国民になります。国民としての待遇をするのは当然だし、そうしないのは差別になります。

 

こういうと難民受け入れなんてするべきじゃないみたいになっちゃいますけど、難民当事者は救われますし、二代、三代経たときには人口が増えます。人口が増えると国が勢い付きます。

 

 

最後に

どのポジションからどのくらいのスパンで見るかで難民を受け入れる方がいいのか、入れない方がいいのかは変わります。これを読んだあなたはどうしたいですか?

なお、今回の入管法改正の自民党政府案に合わせて立憲民主党も別の入管法改正案を提出しているので、次の国会はこれからの日本の難民受け入れについて左右するかもしれない国会になりそうです。

時間があったらぜひ国会中継を観てみてください。

 

私は入管法改正について、収容施設にお金を掛けて住みやすくし、多少のコストをかけても各個人の事情をもっと細かく分類した上で、2年も3年も勾留するのではなく、フランスの6ヶ月くらいの勾留期間で強制送還すればよいのではないかと思います。

 

日本のミライ国会